ギャップの「橋渡し」ができる
内にいて外に売るには、どういうスキルが必要でしょうか。重要なスキルは、語学と、標準化です。
語学は、英語くらいは最低でも話せないと困ります。もちろん日本にくる旅行者は韓国や中国やタイなどのアジア圏が圧倒的なので、中国語やタイ語といったものが加えて話せれば武器になります。
英語+タイ語といった語学に加えて、なんらかの具体的スキルがあって、外国人にターゲットを絞れば、そういうサービスはあまりありませんから1番になれる可能性があります。
例えば、私の知人は、英語+ベトナム語ができ、行政書士の資格をとって開業しました。行政書士だけなら食うのは厳しいですが、ベトナム人の日本国内の手続きに特化することで、強い競争力を得ています。
もうひとつの「標準化」は、なんども私がここに書いては、否定されまくっているものです。外国人を迎えるのですから、彼らが理解できるようなわかりやすい手順や手続き、案内、習慣に合わせるということが大事です。日本以外ではほぼ共通のルールになっているが、日本だけは違う、というものを、共通なものに合わせていくということです。
郷に入れば郷に従え、日本に来たら日本のやり方に従え、という反論ばかりに会いますが、ドルを稼ぐには、海外の人に来てもらわないといけません。
日本にいて日本の発想だけをしていたらわからない、日本標準と他国標準のギャップに気づいて、その間を橋渡しするサービスができるひとは、ドルを稼ぐことができるでしょう。
2015年は、国内にいながらドルを稼ぐというビジネスモデルと、それを出来る人材が注目されてきて、その分野が大きく成長していくとおもいます。
従来からのアウトバウンドの動きにくわえ、インバウンドで求められるスキルやキャリアについても本年の連載では積極的に触れていこうと思います。(大石哲之)