2015年に注目される人材 身も蓋もない厳しい現実とは

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ギャップの「橋渡し」ができる

   内にいて外に売るには、どういうスキルが必要でしょうか。重要なスキルは、語学と、標準化です。

   語学は、英語くらいは最低でも話せないと困ります。もちろん日本にくる旅行者は韓国や中国やタイなどのアジア圏が圧倒的なので、中国語やタイ語といったものが加えて話せれば武器になります。

   英語+タイ語といった語学に加えて、なんらかの具体的スキルがあって、外国人にターゲットを絞れば、そういうサービスはあまりありませんから1番になれる可能性があります。

   例えば、私の知人は、英語+ベトナム語ができ、行政書士の資格をとって開業しました。行政書士だけなら食うのは厳しいですが、ベトナム人の日本国内の手続きに特化することで、強い競争力を得ています。

   もうひとつの「標準化」は、なんども私がここに書いては、否定されまくっているものです。外国人を迎えるのですから、彼らが理解できるようなわかりやすい手順や手続き、案内、習慣に合わせるということが大事です。日本以外ではほぼ共通のルールになっているが、日本だけは違う、というものを、共通なものに合わせていくということです。

   郷に入れば郷に従え、日本に来たら日本のやり方に従え、という反論ばかりに会いますが、ドルを稼ぐには、海外の人に来てもらわないといけません。

   日本にいて日本の発想だけをしていたらわからない、日本標準と他国標準のギャップに気づいて、その間を橋渡しするサービスができるひとは、ドルを稼ぐことができるでしょう。

   2015年は、国内にいながらドルを稼ぐというビジネスモデルと、それを出来る人材が注目されてきて、その分野が大きく成長していくとおもいます。

   従来からのアウトバウンドの動きにくわえ、インバウンドで求められるスキルやキャリアについても本年の連載では積極的に触れていこうと思います。(大石哲之)

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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