2015年に注目される人材 身も蓋もない厳しい現実とは

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2つめのキーワード「インバウンド」

   2つめは、インバウンドです。日本は長らく加工貿易で物を輸出して外貨を稼いでいました。アウトバウンド、外に物を売るということです。

   これに対して、インバウンドとは、外国の人に日本にきてもらって消費してもらうということです。

   日本に訪れる外国人旅行者の数は激増しています。政府観光局によれば、日本を訪れる外国人旅行者は、2013年で、約1000万人。2014年は、1300万人を超えたといわれます。震災で落ち込んだ2011年が600万人なので、アベノミクス以降、倍になっているという計算です。特にビザの緩和で、タイからの旅行者が6位になるなど、大きな変化がみられています。

   つまり、ドルを得るには、海外にいって稼ぐというのはもちろん、日本に迎えて稼ぐという形態が新しく加わろうとしているということである。

「外にものを売る」→「内にいて外に売る」

ということになります。

   こういう時にどのようなスキルが必要になってくるのか。2015年以降の日本人のキャリアにおいて、いちばんのスキルギャップがあらわれるのはこの分野でしょう。

   すでに私の身の周りでも、日本を訪れる外国人向けのビジネスを立ち上げるひとがどんどん現れています。タイやシンガポールの空港にいながら日本のSIMが買えるといったサービスなど、インバウンドの事業が注目されてきているのです。

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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