「小保方さん」タイプが職場を制する? 男性集団でチヤホヤされる「ヲタサーの姫」

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   メンバーのほとんどが男性という文化系サークルや集団に在籍する、数少ない女子を、「ヲタサーの姫」と呼びます。彼女たちの特徴は、なんといっても、その「希少性」。数が少ないので、男性集団の中で「姫」扱いされるのです。そんな「ヲタサーの姫」こそ、男社会で大成するのだ!という主張が話題を集めました。どういうことでしょうか。

謙虚で、男性の存在を脅かさない

職場で女性は私だけ
職場で女性は私だけ

   話題を集めたのは、海外経験やコンサルティングファームなどでの職業経験を武器に、鋭いツイートで人気を集めるMay_Roma(めいろま)氏のコラム(「世界のどこでも生きられる」、コンテンツサイト「cakes」で連載中)です。彼女は、2014年11月18日~12月9日にかけ、合計4回にわたって、「日本の男社会でうまくいくのはヲタサーの姫である」との記事を掲載しました。

   めいろま氏によると、男社会で成功するのは、男並みの能力をもった「名誉男性タイプ」ではありません。名誉男性タイプの女性は、仕事はもちろん、ファッションセンスも抜群。週末はジムで体を鍛えるなど、とにかくスキがないイメージです。しかし、めいろま氏は、こうした女性が、日本の男社会で成功することは難しい、と言います。日本で大成するのは「ヲタサーの姫」なのです。女性慣れしていない日本のエリート男性が好むのは、基本的に、服装はダサく、ぽっちゃり体型の「ヲタサーの姫」タイプ。彼女たちは、男性と対等に競争しようなんて思っていません。「◯◯さんと一緒に仕事ができて、嬉しいです」と謙虚で、男性の存在を脅かさないのです。その「ヲタサーの姫」タイプの代表格が、STAP細胞問題で世間の注目を集めた「小保方さん」だとか・・・。

「本当の実力」と向き合う日

   確かに、ほとんどが男性の職場に少数の女性がいると、その女性は、何かと得をすることが多いかもしれません。「女性だから」というだけで、特に若いうちはチヤホヤされますし、実力以上に評価されることも、あるかもしれません。

   ニュースサイト「ウーマンタイプ」には、「男性っぽい職場こそ女性が活躍しやすい!? 男だらけの職場で働く女性たちに話を聞いてみた」という記事がありました(2014年12月2日)。

   記事では、「男性ばかりの職場で活躍中」の女性2人に、インタビューをしています。

   アミューズメント施設を展開する企業で働く、ある女性は、同僚の約9割が男性だそう。でも、「本当に優しい方ばかり」で、「すごく気遣ってくれているのが分かります」と言っています。さらに、男性の上司がほとんどなので、「女性スタッフの声を『なるほど』と言って聞いてくれますし、意見もよく通してくれます」。

   別のメーカーで働く女性も、「女性があまりいないことで、上司も自分にすごく気を使ってくれる」と言います。「男性の体力に合わせて肉体労働的な業務を押し付けられることも基本的にはありませんし、困ったことがあればすぐに助けてくれる同僚ばかり。とても働きやすい環境です」。

   彼女たちが、必ずしも、めいろま氏のいう「ヲタサーの姫」であるとは限りませんが、圧倒的に男性が多い職場で、「少数派であること」を活かして活躍している様子が、伝わってきます。それが悪いことだとは、思いませんが。

   こうした事例からも、男性中心の職場でちやほやされる「ヲタサーの姫」タイプがうまくいく・・・というのは、一部、当たっている気がします。が、そういう女性たちも、必ず、年を取ります。若いうちは「姫」かもしれませんが、いつかは自分の「本当の実力」と向き合わなければならないでしょう。その時、彼女たちはどうするのでしょうか。いつまでも、「姫」で居続けようとするのか、それとも・・・?(北条かや)

北条かや(ほうじょう・かや)

1986年、金沢生まれ。京都大学大学院文学研究科修了。著書に『本当は結婚したくないのだ症候群』『整形した女は幸せになっているのか』『キャバ嬢の社会学』。ウェブ媒体等にコラム、ニュース記事を多数、執筆。TOKYO MX「モーニングCROSS」、NHK「新世代が解く!ニッポンのジレンマ」(2015年1月放送)などへ出演。
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