年末年始に「絶対やってはいけない」親子の会話パターン

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会話3

子:「・・・」
親:「来年は就活か。大丈夫か?」
子:「どうだろう?まあ、どうにかするよ」
親:「そうか、今年はスケジュールが変わるらしいから大変だな」
子:「お父さんのときはバブルで気楽だったんでしょ?」
親:「まあ、就活は正直、楽だった」
子:「ふーん、うらやましい」
親:「会社に入ったあとは色々あったけどな。20代の頃は上司や先輩社員とぶつかることもあったし、得意先を回るのも最初はうまく行かなかったし」
子:「どの辺が大変だったの?」
親:「そういう話してもいいか?」
子:「うん、聞きたい。お父さんの若いころの話」


【採点:親 B評価、子 B評価】

   解説:会話の最初は「大丈夫か?」。そう言われて大丈夫と答えられる就活学生はまずいません。ここは大きな減点。一方、学生も学生でちょっとイラっとしたのか、バブル就活の話になると、「うらやましい(それに引き換え自分のときは・・・)」と愚痴になりかけています。

   絶妙なのは親の側がその不穏な空気を察して、バブル就活の自慢をしなかったことです。ここでバブル就活の話をしても「昔は良かったね」と思われるだけです。わが子は何も得るところがありません。

   しかし、バブル就活の話に深入りせず「若いころは大変だった」と話題を変えるところがうまいですね。そういわれて興味を持たない学生は、よほど親子仲が険悪でない限りまずいません。

   親の昔話、それも苦労話は結果論から言えば就活にも好影響を及ぼします。下手なアドバイスよりもはるかに効果的なのでお勧めです。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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