人事異動で「SEから営業へ」 「SEを続けたいからイヤ」は「わがまま」?

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   みなさんは職場で上司から、「来月から別の部署で頑張ってもらいたい」などと人事異動の内示を受けたことがありますか?

   多くの社員にとって、部署や勤務地が変わる人事異動は「小さな転職」といってもいいほど、衝撃があるもの。それゆえ、辞令を聞いたときには人それぞれ、様々な反応があると思います。素直に従う人、文句を言う人。あるいは理由を徹底的に追及する人。そんな「人事異動」について、今回は考えてみたいと思います。(事例を一部変更しています。)

「会社として、より功績が残せる場所に社員を配置しなければ・・・」

そんな異動ってアリ?
そんな異動ってアリ?

   わたしは、コンピューターのソフト開発を担当するSEとして働いています。

   技術を必要とする専門職なので、営業などの総合職の様に異動等がない為、先日、都内にマンションを購入しました。

   そんなある日、上司に呼び出されました。

「君は社交的だし、SEだからソフトに関する知識もあるし、取引先からも評判だよ。これを機に営業としてソフトを売る側に回ってほしい」

   給与などの待遇については申し分ない条件を提示してくれたのですが・・・

   マンションを買ったばかりなのに、営業となると今後転勤などもあり得ますし、何より、わたしはSEの仕事が好きなので今の仕事を続けたいんです。

   その事を上司に話すと・・・

「会社は、その社員の可能性を見出して、会社として、より功績が残せる場所に社員を配置しなければならない。君一人のわがままを聞いてあげるわけにはいかないんだよ」

と言われました。

   会社の利益の為なら、素直に従わないといけないのでしょうか。

岩沙好幸(いわさ・よしゆき)
弁護士(東京弁護士会所属)。慶應義塾大学経済学部卒業後、首都大学東京法科大学院から都内法律事務所を経て、アディーレ法律事務所へ入所。司法修習第63期。パワハラ・不当解雇・残業代未払いなどのいわゆる「労働問題」を主に扱う。動物が好きで、最近フクロウを飼っている。「弁護士 岩沙好幸の白黒つける労働ブログ」を更新中。編著に、労働トラブルを解説した『ブラック企業に倍返しだ! 弁護士が教える正しい闘い方』(ファミマドットコム)。
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