就活マニュアル本、「最新版」のウソ 鵜呑みにすると地獄を見る

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書き手が「誰」も重要

   同じように、誰が書いたかも重要です。書き手は就活について詳しいから書いている?確かにその通りです。

   その書き手のプロフィールがどのようなものか、意外と注目されていません。

   同じ「元採用担当者」であっても、1社だけだったか、複数の社を転職していたか。あるいは、現在は別の仕事をしているのか、それとも他の採用担当者をずっとヒアリングしているのか、などによって大きく変わります。

   大企業中心の話かもしれませんし、ベンチャー中心の話かもしれません。もちろん、どの企業にも当てはまる話、あるいは、業界・企業規模別にかき分けられる書き手もいます。

   それから、今も就活・採用状況をヒアリングしている書き手であれば自身の経験則よりも最新情報が中心となります。一方、そうではない書き手は自身の経験則か、現状への批判が中心で取材した跡が見受けられません。かくて、内容がどんどん古びることになってしまいます。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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