先日、公務員の彼女がいる男性と話していたところ、「彼女がさぁ、『あなたとは結婚したいけど、万が一、離婚しても大丈夫なように、私は公務員になったのよ』って言うんだ。どういう意味だろう?ちょっと不安なんだけど」と、言っていました。
学生時代から付き合っている2人。就活を迎えた彼女は、彼との将来を考えて「公務員」を選んだそうです。「もしかしたら、離婚するかもしれないから」。彼女の言葉には、複雑な女心が隠されているようです。
好きだからこそ「離婚に備える」?
「あなたとは結婚したいし、子供は2人欲しい。でも、離婚するかもしれない。公務員なら、離婚しても、子育てと仕事を両立できると思うの」と言う彼女。それを聞いて、彼は「自分のことを愛していないのではないか?」と、複雑な気持ちになったそうです。
かつて「公務員」は、女性にとって数少ない、経済的自立の道でした。今のように、女性の就労が広がっていなかった時代、自立を求めて、公務員を選ぶ女性は多かったのです。現代の彼女もまた、経済的自立と「夫からの自立」を求めているのでしょうか。いや、むしろ「逆」ではないかと感じました。
結婚するときから、「この人と離婚するかも」と考える女性は、ほとんどいません。が、今は「夫婦の3組に1組が離婚する時代」です(この数字は、その年の婚姻件数を分母に、離婚件数を分子として算出するもので、適齢期の若者が減れば離婚率は高くなります。が、もはや離婚が、決して珍しくないものになっていることは確かです)。
彼女はきっと、「今は互いに大好きな関係でも、将来は何があるかわからない。ひょっとしたら離婚するかもしれない」と、不安で仕方がないのでしょう。好きだからこそ、離婚した時のダメージも大きいだろうと、先回りして心配しているのです。