「勝敗を分ける」就活本の選び方 SPI編「その対策では空回り」

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推論・集合など難しい問題がカギ

   その点、Aさんが購入した対策本はどうでしょうか?もちろん、こちらも内容を使いまわしている部分が皆無ではありません。ただ、刊行年がここ5年以内、もしくは毎年ある程度は変えていて、SPI3に準拠している、と言えます。

   仮に、あなたがBさんと同じく、簡単な計算問題から始まる対策本を購入したあとであれば、本稿で勧める対策本を買い直すか、せめて後半に出ている推論・集合などをしっかりと勉強することをお勧めします。

   また、お勧め本以外でも、大学受験と同じく対策本を何冊もやらないと気が済まないという勉強家の学生もいるでしょう。しかし、簡単な計算問題から始める対策本はわざわざ買う価値は低い、と言わざるを得ません。大学キャリアセンター・図書館にある古い年度版を借りる、ブックオフなど古本屋で安かったら買う程度で十分です。

   なお、この適性検査については就活生・企業への取材だけでなく、国立国会図書館にてSPI対策本すべてを過去の年度にさかのぼって比較調査したうえでの話であることを付言してきます。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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