忘年会を実施する会社は、そろそろ出欠確認を取り始めている頃だろう。「全社員半強制参加」という会社もあるのでは。
仕事の一環と割り切って参加するビジネスパーソンが多いだろうが、「どうしても参加したくない!」という女性もいる。どうやら、飲みの席での「セクハラ」に耐えかねているようだ。
「セクハラにははっきり抗議すべき!」
Q&Aサイト「OKWave」に、「会社の忘年会、行かないのは有りですか?」という相談が投稿された(2014年11月30日)。
相談者は福祉関係の施設に入社して2年目の女性で、雰囲気のいい職場だが年配の職員がいる飲み会で下ネタが飛び交うのが嫌で、忘年会を断ったそうだ。しかしその後、「普通は忘年会くらいは出るものなのかな?」と悩み始めてしまったという。
回答欄には、上司や先輩への恩返しの意味でも飲み会は参加すべき、仕事じゃないのだから嫌なら不参加でいいのでは、など様々な意見が書き込まれたが、「セクハラには強く抗議すべき」という声が複数上がっている。
14年11月27日にも、「忘年会でのセクハラ」というタイトルのトピックが立てられている。
相談者は30代の女性で、前年の忘年会で、「トイレに行ったときに出口のところで待ち伏せされて抱きつかれた」「隣の席に座られて手を握られたり、キスを迫られた」「二次会のカラオケではトイレに行くのに、その人の前を通ろうとしたら無理やりその人の上に座らせられた」など、散々な目にあったようだ。
今年も参加者名簿に無理やり名前を書かれてしまい、参加せざるを得ないという。「どうすれば、おじさんたちからのセクハラを防ぐことが出来ますか?」と、助けを求めている。
回答欄には、「まずはあなたははっきりと断ることをしてください。場の空気をよんでやんわり断ってませんか?」「毅然として嫌なことは嫌だとぴしゃっと言えばいいだけだと思います」「有効なのは、盛り下がるのを覚悟して、嫌なことをされたら騒ぐなり張り倒すなり泣き出すなりすることです」など、「空気を読まずにちゃんと怒れ!」というアドバイスが相次いだ。
セクハラは「かわせ」
「怒ればいいじゃないか」というのはもっともだが、セクハラに悩む女性にとっては、それもなかなか難しいのではないだろうか。
生活情報サイト「nanapi(ナナピ)」では、「飲み会でのセクハラを上手く受け流す方法」が紹介されている(13年5月15日)。
下ネタを振られた時は「豪快に笑ってごまかすこと!そして、何に対しても『知りませんよー!』と言う」。
体を触られたら「『ちょっと○○さん、勘弁してくださいよー!』と笑顔で言います。その際、周りの人にも聞こえるくらいの大きめの声で言いましょう。お酒が入ってテンション上がってる感じだと思わせればいいです」。
そしてセクハラにあたるようなゲームが始まってしまったら「思い切って『あっ、ちょっと電話が掛かってきたので』と言い外かトイレに逃げ出しちゃいましょう」とアドバイスしている。
筆者は「場を白けさせないこと」「人間関係を壊さないこと」に重きを置いているようで、「怒る」「泣く」はNGとし、「セクハラをかわすのも『社会人のルール』と心得て、上手に乗り切りましょう」としている。
もちろん、女性が対処法で悩むことなく忘年会を楽しめるよう、男性側がちゃんと配慮し、周りの社員もセクハラに気付いたらやめさせるなど、協力し合うことが大切だ。(MM)