英語学校のCMなどで、「ある日いきなり、上司が外人になったら!?」的な打ち出しで英語学習を勧めるものがよくあります。
確かに、これだけ円安になると、企業の値段は安くなっているので、海外の企業に買収される会社も増えると思います。親会社から日本語が喋れない上司が出向してくる可能性もあるでしょう。でも、まあ、それよりも可能性があることがあります。
外国人旅行客にとって「どんなサービスが魅力的」か
三越銀座店では、外国人への売上比率が10%を超えているそうです。
高島屋シンガポール店も好調で、日本国内を含めてもグループ内の高収益店の一角を占めています。
三越も、高島屋も日本を代表する、ドメスティックなイメージのある小売業です。しかし、そんな会社でも外国人向けの商売は非常に重要になってきています。逆に言えば、これらの仕事で力を発揮出来る人材は企業にとって非常に重要な人材です。
実際、三越銀座店では、英語と中国語を話せるスタッフを配置した専用の外国語対応カウンターを置き、また外貨両替機を置いたり、外国人むけのお土産カタログを作ったりして業績を伸ばしています。
英語や中国語が話せるという能力も大切なのですが、それ以上に「外国人旅行客が、どんなことを求めているか。彼らにとってどんなサービスが魅力的か」ということを理解でき、実行出来る人材が求められているわけです。
去年の流行語大賞に「お・も・て・な・し」なんていう言葉が入りましたが、日本人がいいと思う「お・も・て・な・し」が必ずしも外国人にとっても嬉しいものとは限りません。逆に、外貨両替機を置くとかは、日本人相手の仕事だけをしてきた人には意外と思いつかないアイデアです。