就活で資格は使える?使えない? 偏差値・業界別資格ガイド

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   この夏、都内某中堅私大のN大商学部のオープンキャンパスに行った時のことです。

   全体の説明会で進行役の教員が、

「いまどき、就活では資格が5つないと不利」

と話していました。

   よっぽど、

「異議あり!だったら、商学部生で資格を5つもっている学生はどれくらいいるのか、教えてください」

と挙手しようかと思いましたが、単なる迷惑なのでさすがに自重。

   しかし、ことほどさように、就活において資格が誤解されることが少なくありません。

役立たず資格の宣伝が誤解を助長?

どんな資格がいいのかしら・・・
どんな資格がいいのかしら・・・

   前回、前々回でご紹介したエアラインスクールでも、TOEICスコアの目安を伝えず、補習授業だけ受けさせるところがあります。

   そこで、今回は「資格と就活」がテーマ。

   そもそも、資格は国家資格、かつ、その資格を取得しないと就職できないもの(医師、看護師など)と、有無に関係なく就職できるものなど、混在しています。

   後者では例えば、英語の実力を推し量る「資格」として、実用英語検定やTOEICなどは有名です。

   また、大学の該当学部で必要科目・単位をとって卒業すれば、基本的に誰でも申請・取得ができる認定心理士資格などもありますが、残念ながら、筆者が企業の人事担当者を取材する範囲では、こうした資格を取れば一般企業での就活が有利になる、という話は寡聞にして知りません。

   しかし、一部の大学・学部がこれらの資格を取得できることをアピール、さらに暴走して、「(一般企業の)就活でも役立つ」と陰に陽に宣伝しています。どうもこのあたりが「資格が就活で役立つ」を助長している一因です。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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