有力企業の平均生涯給料は「2億1350万円」。その倍となる「4億円以上」を稼げる企業は25社で、全上場企業の1%以下――。先日、東洋経済オンラインで公表された「『生涯給料』トップ500社」が、ネットで話題を集めている。
ランキングは、全上場企業の中から、主要企業や年収が特に多い企業3238社を選んで集計。最新の有価証券報告書と、厚生労働省の「平成25年賃金構造基本統計調査」を基に、生涯給料を試算、2014年11月1日に公表した。
1位企業は6億円を突破
トップは、キーエンス(本社・大阪)で、推計生涯給料は6億1561万円。キーエンスは、対象企業の中で唯一、6億円を超えた。2位は、M&A仲介を手がける日本M&Aセンター(本社・東京)で、5億7693万円。3位はGCAサヴィアン(5億1649万円)、4位は朝日放送(5億1382万円)、5位はフジ・メディア・ホールディングス(5億440万円)だった。上位5社が「生涯給料5億円以上」で、以下、東京海上ホールディングス、テレビ朝日ホールディングス、伊藤忠商事、野村ホールディングス、ドリームインキュベータが、4億円台で続く。
上位25位までは、推計生涯給料が4億円以上で、3億円を上回ったのは、153位(日立製作所)以上の会社だった。500位は穴吹興産で、2億5709億円。
1位から500位まで公表されているとなると、つい、自分の勤め先や、就活の時に受けた企業を探してしまう人も多いようだ。
ツイッターでは、「自分の会社があって、ほっとした」人や、「こういうの見ると、野村総合研究所の最終で落ちたのを後悔したりもする」という人もいる。
また、トップ10に、マスコミ系の企業が3社ランクインしていたことから、「マスコミってやっぱり待遇いいのね」とか、「放送業界って儲かってまんなあ」といったつぶやきも目立った。
1位の総合メーカー、キーエンスへの言及も多い。同社は、このランキングに先立って公表された「40歳年収が高い会社トップ300」でも1位だった。生涯給料が、唯一「6億円」を超えると試算されたインパクトは大きかったようだ。
「キーエンスの生涯年収を稼ぐのに、ぼくは200年以上かかります」と、自虐的につぶやく人もいれば、「俺、就職の時、キーエンス(当時リード電気)から、来てくれとしつこく電話を貰ったのに断ったのは人生最大の失敗だな^^;」という人もいる。
一方で、40代で「窓際族」になっても2000万円もらえるテレビ局のような会社と、成果主義や激務で知られる企業とを比較しても意味はない、という指摘もあった。(KH)