普段はぶっきらぼうな男性が、優しくしてくれる。清純なお嬢様タイプなのに、2人きりになると、意外に大胆......。恋愛においては、「見た目と中身のギャップ」が、プラスに作用することがある。だが、これをビジネスでもやってしまうと、効果は半減。それどころか、マイナスになることもあるようだ。
扱いづらい部下の特徴=「見た目と内面にギャップ」
Business Media誠に掲載された、サカタカツミ氏のコラム「もしかしたら、あなたは『厄介な部下』である可能性が高い?」(2014年11月10日配信)によると、「見た目の印象と中身が違う部下」は、上司から「マネジメントしにくい」と思われてしまうという。
たとえば、「見た目がふんわりとして可愛らしい印象の部下が、実は毒舌でふんわりどころか発言がいちいち厳しすぎる」場合、上司は「やりにくい」と感じる。その逆もしかりで、「見た目がいかつい感じの部下が、実は優しい振る舞いをしても、戸惑ってしまう」そうだ。
見た目から、勝手に性格を想像され、「思っていたのと違う!」と言われる部下は、いい迷惑である。しかし、サカタカツミ氏いわく、「上司だって人間」。部下の第一印象と中身にギャップがあると、扱いに困るのが本音らしい。
実際、仕事で「外見と中身のギャップ」に苦しむ人もいる。投稿サイト「発言小町」では、24歳の会社員女性という投稿者が、「外見と中身のギャップに苦しんでいる」と、悩みを吐露していた(2013年5月8日)。
彼女は、「北川景子似、モデル体型」の外見のせいで、周囲から「気が強くて仕事ができて、自分に自信がある強い女性だと勝手に思われてしまう」という。が、本当は「コンプレックスだらけで自分に自信がなく、人見知りだし気の弱い人間」。「周りから真逆のキャラクターを要求され、それに合わせようとして疲れる」という。北川景子似でモデル体型なんて羨ましいが、本人は、内面とは違う「強い女」イメージの押し付けに、苦しんでいる。
「黒髪おさげで、弱い内面をアピール」すればOK?
ビジネスでは、見た目と中身のギャップをできるだけなくすことが、成功への近道だという意見もある。髪形やメーク、洋服、表情、声など、あらゆる角度から人をプロデュースする「パーソナルプロデューサー」の唐澤理恵氏は、日経Bizアカデミーで、次のように指摘した。
「仕事上のコミュニケーションで外見と内面が一致していることは、相互の信頼につながります。」
自分をプロデュースするなら、まず、「顔から外見の印象を分析」するのがよいという。たとえば、目が顔の下寄りにあるなら童顔、上寄りなら大人顔。目が離れているとおおらかに、くっついているときちょうめんに見える。その上で、性格などの内面を把握し、業種や役職などの環境に合わせて、「表現したいコンセプト」を決めていくという(「自分をデザインする」ビズアカ・インタビュー、2012年8月1日)。
自分の顔が、「他人からどういう風に見られているか」冷静に考える。もし、顔と中身にギャップがあるなら、それを解消する。そうすることで、コミュニケーションが上手くいくなら、こんなに良いことはない。
発言小町で「見た目ギャップ」に悩んでいた女性に対しては、「気が弱い内面に、外見を合わせてしまってはどうか」とのアドバイスが寄せられた。強い女に見られて悩んでいるなら、「いかにも気弱そうな、黒髪おさげの眼鏡ちゃんにすればOKです。服装も地味に、白いシャツにカーディガン、スカートは膝丈。これで、強そうなデキる女性という第一印象は崩れます」。
実行に移すのは勇気がいりそうだが、思い切って外見を変え、「私って本当は、こ~んなに地味で弱い人間なんです!」とアピールしてしまえば、意外とラクになるかも......?(KH)