「効率的な働き方」を進める政府は、「ワークライフバランス」の観点から「朝方勤務」を普及させようとしている。「無駄な残業をせず、勤務時間内にきちんと成果を出せる人」が、正当に評価される、として歓迎する人も多い。
一方、多くの企業では、まだまだ社員が遅くまで残るのが当たり前になっている。中には、大した仕事も抱えていないのに、まるで「残業代稼ぎ」をするかのように『居残る』人もいるようだ。
ムダな残業している人が周りに「いる」53%
ニュースサイトのマイナビウーマンが、働く女性らに対し、「あなたのまわりには『ムダな残業をしているな~』と思う人はいますか?」と聞いたところ、「いる」が53.1%と半数以上にのぼった。「いない」は46.9%だった(「やる気がないなら帰ってほしい!『ムダな残業をしている人のエピソード』4つ」2014年10月29日公表)。
もちろん、社員がいくら残業しても、残業代を支払わない企業もある。「こんなに遅くまで仕事をしているのに、残業代がもらえない......」と、悩む人も少なくない。が、残業代がきちんと出たら出たで、「残業代稼ぎ」をする人と、そうでない人の間で、不公平感が生じるケースもあるのだ。
Q&Aサイト、「教えて!goo」には、「仕事のスピードが早いのは、給料的に損?」と題した質問が投稿されている(2014年9月26日)。投稿者は既婚女性で、周囲から「仕事のスピードが速い」と言われるタイプ。日々、多くの仕事を「どう効率よくこなせるか」考えて取り組んでいる。
一方、「同期のAは常に遅くまで残っており、ハンパない業務量を抱えているかと思えばそうではなく、かつ重要な判断を要する業務はなく、雑務的なことばかり」。なのに、「明らかに効率が悪いため」職場に残っているという。「彼女は独身なので焦って家に帰る必要も無く、よくある残業代稼ぎが目的なのでしょうか?」と、疑問を投げかけた。