「休憩ください」と言ったら解雇通知 試用期間中だから「仕方ない」ですか?

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   新しく会社に入ると、まずは試用期間からスタートしますよね。会社によって契約条件は、試用期間の期間が1か月~6か月の間で設けていたり、給与の金額が本採用時より異なったり、または本採用時と変わらなかったりと求人票をみると色々あるかと思います。

   今回は、その試用期間について事例(一部創作)をもとに一緒に考えていきましょう。

上司に相談すると「うちの社風に合わないのかもね」

休憩欲しいな・・・
休憩欲しいな・・・

   美容商品の販売の仕事をしています。転職してまだ2週間でほやほやです。

   とても忙しく、休憩も十分にとることができない職場環境です。

   忙しいことはある程度覚悟していましたが、休憩はきちんと取りたかったので上司に相談したところ、

『んー、うちの会社の社風に合わないのかもね。でもさ、試用期間中なんだから頑張ってよ』

と言われました。会社の試用期間は3か月間。

   契約時には「休憩は1時間」と言われていたにもかかわらず、実際はお客様の見えないところで水分補給をする程度です。しかも試用期間中の給与は、本採用後より1割低い...。

   心が折れそうになりながらも、「休憩時間は(ほとんど)なし」の状態のまま、頑張って仕事をしていました。

   ところが、上司に休憩をとりたいと相談した3日後に突然、解雇通知書を渡されました。

   解雇理由には、「社員として不適格と認めたことによる解雇」と記載があり、『試用期間だし、うちには合わないと思う。残念だけど』と言われました。

   試用期間ってそういう扱いなのでしょうか。いきなりのことでどうしていいかわかりません。

   会社の指示に従うしかないのでしょうか。

岩沙好幸(いわさ・よしゆき)
弁護士(東京弁護士会所属)。慶應義塾大学経済学部卒業後、首都大学東京法科大学院から都内法律事務所を経て、アディーレ法律事務所へ入所。司法修習第63期。パワハラ・不当解雇・残業代未払いなどのいわゆる「労働問題」を主に扱う。動物が好きで、最近フクロウを飼っている。「弁護士 岩沙好幸の白黒つける労働ブログ」を更新中。編著に、労働トラブルを解説した『ブラック企業に倍返しだ! 弁護士が教える正しい闘い方』(ファミマドットコム)。
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