「餃子の王将中国撤退」に見る、日本風と現地化のバランスの難しさ

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ホームだと思ってもらうかは重要な課題

   これを踏まえて街を歩くと、『「ビールの写真が3個」= 1.5$』みたいな看板が多いことが分かります。この地区のカンボジア人の庶民の人たちに来てもらうためには、文字が読めなくても分かるような工夫が必要なわけです。

   じゃあ、このデザイナーがデザインした看板をクメール語にしたらどうか?と聞いたら、カンボジア人スタッフは「それもちょっと...」といいます。

「あまりきれいなデザインだと、アウェー感を感じる人が多いと思います」

   貧富の差が激しく、きれいな屋根付きエアコン付きのレストランなんてここ数年出来はじめたばかりのプノンペン(のちょっと郊外)。ここではまだ、日本標準レベルのデザインは受け入れられないようなのです。確かに、我々が大好きなきれいなカフェには、カンボジア人のお客さんはあまりいません。

   サムライカレーのコンセプトとして、現地在住の欧米人と、カンボジア人の人たちの憩いの場にしてほしいということがあるので、いかにしてカンボジア人の人にホームだと思ってもらうかは重要な課題です。

   なので、こうやって、道ばたの人を聞き、カンボジア人スタッフとディスカッションしながら、落としどころを探る毎日です。日本風でいっても良さが理解してもらえないけど、現地風にフリすぎると現地のレストランと差別化ができない。このジレンマが餃子の王将にもあったのだと思います。

   この正解はどこにもないので、我々も日々試行錯誤しております。


   こうした試行錯誤を体験したい人は、ぜひサムライカレープロジェクトを体験してみてください。1週間から参加できるようになりました。電子書籍の無料配布キャンペーンもしてます。詳しくは、サムライカレーWebサイトまで!(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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