さて皆さん、理系の大学を卒業したリケジョやリケダンは、どんな職に就くと思いますか?
「う~ん、会社で研究・開発部門に入って研究者とか、工場や製造現場で技術者とか、かしらん」と思ってしまう人が多いかもしれません。しかし、世の中そんなに甘くはないのですね。昔は、大学生自体が貴重だったのですが、今はそうでもないし。
まともに研究をやれる時間は数か月もあれば良い方で・・・
たいていの理系学部では、本来は最後の仕上げとして「1年」かけて卒業論文を作成するというのが標準です。つまり、1年間ドップリと研究に漬かって知識と技術力を培い、さらに「未知なる課題」に挑戦する経験を積むことで社会の荒波を生き抜く力を養い・・・
ところが、現実はというと、4年生で卒業研究をやるかと思ったらその前に就職活動が始まります。なかなか決まらず、内定を求めて、あっちへウロウロ、こっちへウロウロ。当然、卒業研究に身が入るはずもなし。
やっと内定をもらったと思ったらもう年末で、まともに研究やっていないのに卒業論文の締め切りまであと2~3か月。クリスマスやお正月という誘惑と戦いながら、なんとか卒論を形だけでも整えて・・・
要するに、まともに研究をやれる時間は数か月もあれば良い方で、年明けまで就職が決まらないと、残された時間が短すぎて、もう研究などと呼べる領域の話ではなくなってしまう。就活スタート時期の後ろ倒しが話題となっているが、実態はどこまで変わるのでしょうかね。