「バーベキュー」で分かる「人となり」 若者の自主性と組織風土の関係

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   顧問先の動物病院で、去年からレクリエーションと研修を兼ね1泊2日でキャンプをして、サバイバルゲームをやっています。サバイバルゲームをなぜやるかというと、チームワークと役割の重要性を体感するためです。

   攻める人と守る人を決めて、それぞれの持ち場を守ったり攻めたりします。勝手な行動をするとそこから相手に攻め込まれてしまうので、自分勝手に行動するとチームに迷惑をかけます。ただ状況はどんどん変わっていくので、臨機応変に対応していくことが求められるという、けっこう頭を使うゲームでもあります。

早朝から一人で食器を洗う新入の獣医師

バーベキューの時の行動は・・・
バーベキューの時の行動は・・・

   1泊2日の間一緒にいると、人となりが見えてきます。

   私はバーベキューをやる時に、さりげなくどういう行動をするのかを見ていましたが、サボっている人は一人もいませんでした。

   野菜を切る人、火をおこす人、テーブルを設置する人・・・

   指示命令を待つことなく、自然とそれぞれが自主的にやることを見つけてやっていました。

   そうして和気あいあいと1日目が終わりました。

   千葉の山奥でキャンプをしたのですが、朝はとても寒く温度は10度以下だったと思います。

   私は6時くらいに起きてトイレに行ったら、誰かが水場にいて何かをやっていたので見に行ったら、入社したばかりの獣医師の男性が食器を洗っていたのです。

「おはよう、何で食器洗ってるの?」

と聞いてみたら、

「早く起きたので、やっているんです」

との答えが返ってきました。黙々と食器を洗っている彼の姿を見て、私は彼を尊敬しました。「もともと料理をするのが好きだ」ということを前日のバーベキューの際にも聞いていましたが、通常はこういうことは、後でみんなでやればいいと思うのが普通ですよね。今度会った時に、また詳しく聞いてみようと思います。

野崎大輔(のざき・だいすけ)

大学卒業後に無職、離職を繰り返し社労士として独立し、企業の労使トラブルの解決に奔走する。2013 年7 月に自律型人材育成専門コンサルティングを行うデストロイ・ジャパン株式会社の創業メンバーに加わり、専務取締役に就任。社員が自発的に行動する組織作りに注力している。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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