会社に「指導料」「備品代」払うのは、ブラックどころか「とても合理的」

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「気付き」を与えてくれる良いきっかけに

   時間外手当はしょせん自分たちの財布から出ているものだから、出来るだけ仕事は効率的にこなして無駄な残業は減らすべきだと理解している人はどれだけいるだろうか。ホワイトカラーエグゼンプションに脊髄反射で反対するサラリーマンの多さからすると「残業代は青天井で天から降ってくる」と思っている人がまだまだ多いということだろう。


   さらに言えば、自営業者並みに「受益と負担」を意識しているサラリーマンはどれだけいるだろうか。厚生年金保険料を「労使折半」という看板に騙されて17%も負担させられた上、国民年金未納分も肩代わりさせられている現実からすれば、多くの人は無頓着に天引きを受け入れているように見える(ちなみに他国では自営業者は労使折半の雇用労働者の倍の保険料を納めるのが通常だ)。


   B社で5年も働けば、きっと会社の備品は無駄に使わず、無駄な残業もせず、最大限効率的に働くことを常に心がける優秀なビジネスマンに育っていることだろう。そういう人材はどこに行っても必ず成功するものだ。


   世の中には「法律で決めさえすれば、労働者の権利は実現できる」と考える人もいる。でも、それはおとぎ話にすぎない。リアル社会では、労働者は自分の生産性に応じてしか報われない。だから、いっぱいお金が欲しかったら、自分で努力して優秀な人材になるしかない。


   たぶん元記事はネタだと思われるけれども、そういう気付きを一人でも多くの若いビジネスマンに与えてくれる良いきっかけになったと思うので、この場を借りて作者には感謝しておこう。(城繁幸)

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログ:Joe's Labo
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