新聞は、ビジネス弱者のためのツールだ 「学生とか老後の人とか」向け

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就活生への助言「いま新聞を読んで、就職したら止めなさい」

   思うに、新聞とは、仕事を通して、最新の情報に触れることができないビジネス弱者のためのツールだ(学生とか、老後の無職の人とか、留学中の人とか)。そういう人を最低限の情報レベルに引き上げることは出来る。しかし、新聞情報で差別化はできない。

   日々、リアルなビジネスの現場に関わっている人にとっては、別になくても困らないようなものである。むしろ、毎日丁寧に新聞を読むのは、無駄な時間になりかねない。

   新聞はビジネスの最新ツールではなく、ビジネスの最前線になんらかの理由で立つことができない人向けの、次善の策なのだ。

   それに、新聞の主張を鵜呑みしてしまうと危険だ。いずれの主張にも裏があり、事実よりも、社の方針を反映させているからだ。新聞の主張ばかり聞いていると、自分で事実を取りに行くという姿勢がそこなわれていってしまう。考える力がどんどん失われていく。

   せいぜい事実だけを抜き出したストレートニュースで十分。そして、それならネットの速報ニュースだけをみれば足りる。あとは自分の頭で考える。

   就職活動中の学生と話したことがある。

「就職がきまったら日経新聞を読んで、社会人に備えます」

というので、

「いま新聞を読んで、就職したら止めなさい」

と言っておいた。

   僕の経験からのアドバイスである。 (大石哲之)

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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