「フィリピン最後の秘境」から日本人を阻む「英語力の壁」

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「英語を勉強するか、しないか」の選択の重要性

   これは、日本人が英語が話せないわけと一緒です。日本では、読み切れない量の、しかもかなり高度な学術書に関しても日本語に訳されているため、研究者にでもならない限り英語の文献に当たらなくても充分生きていけます。

   途上国の本屋に行くと、自国語の本のあまりの少なさに唖然とします。大学はもちろん、国によっては高校程度の学問をするためにも英語の文献に当たることが必須になってしまう場合も多いのです。このような国では、英語ができなくては大学を卒業することができず、従ってホワイトカラーの人は自然と英語ができてしまうのです。

   日本人が英語ができない理由の最大の原因、モチベーション。これをいかに克服するかがポイントなのですが、「『秘境』に行かなくてもいいや」と思っている人は特に勉強する必要もないと思います。国内で生きていくことを決めてしまえば、それはそれでなんとかなるはずです。

   「ホワイトカラー職で生きていきたいけれど、英語は勉強しない」という選択肢がとれるのも日本で生まれた特権。これを活かして生きていくのも良い生き方だと思います。

   ただ、日本経済の力が弱まると、この「特権」は徐々に縮小していき、選択肢が狭まっていくので、その辺をよく考えて、自分の責任で英語を勉強する、しないの選択をする事が大切です。(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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