残業が悪である本当の理由 「ブラック企業は生き残れない」パート2

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   前回コラム(「『ブラック企業はもはや生き残れない』理由」9月23日配信)に引き続き、テーマは「企業における男性の育児参加推進の必要性」。いずれも、「労働大学校」に招聘を頂き、先日研修した内容を中心にまとめたものだ。

   先に示した大きな柱の4項目のうち、前回は「1:『ワーク・ライフ・バランス』への根強い誤解をとく」を取り上げた。今回は、「2:男性の育児参加を推進することのメリット」を掘り下げたい。

根強い「男性の育休取得」への疑問の声

まだまだ終わらないな、残業・・・
まだまだ終わらないな、残業・・・

   「男性の育児参加」に対する、多くの事業主・人事労務担当者の意識はどのようなものか。

「ウチの会社、女性は実際に育休をとれてるし、法律違反もしてないから問題ないはずだ。ここからさらに『男性の育休取得』まで促す必要があるのか?」

といった声がまだまだ根強いのが現状である。

   たしかに気持ちはわかるが、そもそも育休取得は男女ともに法的に認められている権利だ。社員から要望があればとらせなければいけないし、主力として活躍している社員が育休を取得したとしても、業務に何ら影響が及ばないような組織作り、人員配置が組織には求められるのである。

新田 龍(にった・りょう)
ブラック企業アナリスト。早稲田大学卒業後、ブラック企業ランキングワースト企業で事業企画、営業管理、人事採用を歴任。現在はコンサルティング会社を経営。大企業のブラックな実態を告発し、メディアで労働・就職問題を語る。その他、高校や大学でキャリア教育の教鞭を執り、企業や官公庁における講演、研修、人材育成を通して、地道に働くひとが報われる社会を創っているところ。「人生を無駄にしない会社の選び方」(日本実業出版社)など著書多数。ブログ「ドラゴンの抽斗」。ツイッター@nittaryo
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