「若者のビール離れ」が叫ばれて久しい。宴会での「とりあえずビール」という慣用句の衰退につれて、ビールの苦味に慣れないまま歳を重ねてしまうのが一因ともいわれている。
「ビール離れ」は若者だけでなく、女性にとっても問題らしい。このほど、「ビールの購入をためらう女性」についての調査結果が発表されたのだが、ビールを買わないのは単純に「味が好きではない」というだけの話ではないようだ。
「女子力が低い」「酒好き、酒が強い」と思われる?
ビール好きの女性向けのウェブマガジン「ビール女子」を運営する京橋ファクトリー(東京・中央区)は2014年10月9日、「ビール女子総合研究所」を発足し、第1弾として「ビールの購買をためらう女性に関する調査」の結果を発表した。
20~40代の女性4884人に実施したアンケートで、「日常的にお酒を飲む」と回答した20代は57.8%、30代は62.1%、40代は68.1%だった。
その中で「日常的にビールを飲む」と回答した20代は59.3%、30代は72.5%、40代は80.4%となかなか高い割合になったが、さらにその中で「相手や周囲に与えるイメージを気にしてビールを飲むことをためらった経験がある」女性は20代で28.0%、30代で23,7%、40代で20.7%という結果が出た。
ためらった理由は、20代では「女子力が低い・男っぽいと思われそうだから」が最多で、「酒好きと思われそうだから」「酒豪・酒が強いと思われそうだから」が続いた。30代、40代はともに「酒好きと思われそうだから」「相手や周囲が頼まないから」「酒豪・酒が強いと思われそうだから」の順で多かった。
女性にとって、「女子力が低い」「酒好き、酒が強いと思われる」のは避けたいことらしい。
「問題ない」「はしたない」と賛否両論
Q&Aサイトの「教えて!goo」には12年6月、「男性に質問 ビールをジョッキで飲む女性について」という相談が書き込まれている。
質問者は、好きな人を含めた会社の同僚と飲みに行くことになり、普段は最初にビールをジョッキで頼んでいるが、男性は女性がジョッキでビールを飲む姿を見ると引くだろうか...という悩みを抱えていた。
また「Yahoo!知恵袋」にも、10年11月に「私は残念な女?」という投稿が。会社帰りに缶ビールを買い、川沿いのベンチで夜景を見ながら1人飲みするのが日課という女性が、同僚に「ん~、残念な人だ」と言われてしまい、「こんな女はイヤだと思いますか?」と質問している。
「ビール好き」は女性にとって悩みの種になってしまうことのようで、回答欄も「好きなものを好きに飲めばいい、気にしなくてもいい」「全然問題ない」という人もいれば、「女性がぐびぐび飲む姿は言われてみれば確かに美しくない」「品がない」「正直はしたなく思う」という意見もあり、賛否両論だ。(MM)