仕事柄、ワーキングマザーの方々を取材することも多いのですが、皆さん、一様に「早起き」です。メールの返信も、朝6時台に来ていたりして、「こんなに早くから仕事モードなのか」と、感嘆することもしばしば。一方、ワーキングマザーたちが(時に無理してまで)早起きし、家事と仕事をこなすのを「やたらと賞賛する」のはおかしい、との声もあります。
「繁忙期は4時起き」も
大手IT企業に勤めるワーキングマザー、Sさん(30代前半)は、忙しくなると、朝4時起きで家事をこなして「早朝出社」しています。Sさんには2歳の子どもがおり、時短勤務を利用中。ですが、繁忙期は、「普通に退社していたら、仕事が終わらない」のです。
「時短勤務だから、夫よりは早く帰れますしね。でも、繁忙期は大変。仕事が増えても、子どもにかかる時間は短縮できないから、とにかく朝4時起きで何とかやっている」(Sさん)
彼女のように「4時起き」というのは、かなり早い方ですが、ワーキングマザーたちは、一様に早起きです。5時台に起きる人も珍しくありません。というか、それが「普通」という雰囲気すらある。たまに、「子どもや夫が起きてこないうちに起床し、自分だけの『自由時間』にしている」という人もいますが、早朝から洗濯や料理の仕込みなどをこなし、それから出社する人も、結構いるようです。
「夜は、子どもを寝かしつけてから、10時過ぎには寝ちゃう」と語るSさんですが、もしや、疲れて『バタンキュー』といった感じなのかも......と、想像してしまいます。自由に時間を使える筆者にとって、家族のために朝4時、5時起きが当たり前の彼女たちは、スーパーウーマンのように映るのです。こちらからすれば、「ものすごい苦労をされているのだなぁ」と尊敬するのですが、彼女たちは皆、「こんなの、私だけの苦労じゃないから」と謙虚です。その謙虚さと、両立ライフをこなすパワフルさに、つい、「自分のことだけを考えていればいい、気楽な我が身」を顧みて、なぜか反省してしまうのでした。