ノーベル賞で湧く日本科学界に暗雲? あるリケジョの「驚愕」倫理観

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「え~、ばれちゃいましたぁ~?」

   いくらなんでもチョークはマズイだろう。早速、そのリケジョ呼び出して話を聞いたところ、

「え~、ばれちゃいましたぁ~? だって、水で洗ったら何にも残んなくて~。△△ちゃんも、少ししか残らなかったから分けてくれなくて~」
「色もそっくりだし、わかんないって思ったんですけど~」
「...」

   ちなみに、もう一度確認するが、「実験・実習」科目は「そうならなければ腕が悪過ぎ!!」という基本中の基本の内容である。このリケジョの場合、それ以前の問題なので、技術者・科学者の倫理について、というか人としての常識について、よ~く説教しておいた。

   学生の教育というのは、石をひとつひとつ積み上げては崩れてくるように思えて気分が滅入ってくることもある。しかぁ~し、今回ノーベル賞を受賞された天野浩先生もおっしゃった「自分が日本で受けた教育の賜物です」という言葉に勇気をもらい、一条の光が差し込んできた気分である。

   で、話は戻るが大学の大きな特徴は、4年生に最後の山としてそびえる「卒業研究」があるということであろう。まがりなりにも「研究」である。格好よく言えば「前人未到の世界」に挑むのが「研究」である。これこそ大学で学ぶことの醍醐味であろう。この研究の延長線上にノーベル賞がある...はずである。ではその説明を......と思ったのだが、既定の文字数も尽きたので、またそのうちに。(プロフェッサーXYZ)

プロフェッサーXYZ(えっくすわいじぃー)

国立大学を卒業し大学院修了後、助手として勤務。現在は東日本の私立大学の教授であり、フラスコを持ったリケジョの研究指導をしたり、シュレディンガー方程式に頭を悩ませる男子学生の教育を行ったりしている。受験戦争世代と言われた時代から、バブル世代、ゆとり世代、そして、ゆとりは終わった?という現代まで様々な教育・研究現場を肌で体験している。大学教育のみならず初等~高等教育の現場とかかわりを持ち、日々「良い教育は?」の答えを模索し続けている。ちなみにカクテル好きというわけではない、下戸である。また、「猫」も飼っていない。
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