生活保護「月29万円でも苦しい」と、「若者の自衛」の関係

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自分たちの期待値をどんどん下げている

   すでに今の大学生あたりはそれを敏感に察知して、自衛のために、自分たちの期待値をどんどん下げている。これはたぶん無意識にやっているのだろう。

   それが、世間的には、「理想が低い」「草食」「消費に興味が無い」にみえるのだろう。

   しかし、そうではない。それは若者の自衛なのだ。この記事の主婦のような高い期待感をもっていたら、現実とのギャップに打ちひしがれて、絶望を味わうことを、なんとなく自覚しているからだ。

   危ないのは、この記事にあるように40代前半の人だとおもう。バブルが崩壊した後に仕事につくが、バブルの時代をなんとなく知っているような層だ。そしてその世代がちょうど、かつての生活の理想を成し遂げるべき年になってきている。(大石哲之)

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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