「結局、ただの派遣では......」の声も
プロジェクトを企画したのは、慶応義塾大学特任助教の若新雄純氏。これまでに、全員がニートで、かつ取締役の「NEET株式会社」や、女子高生が自治体の改革を担う「鯖江市役所JK課」などを手掛けてきた。若新氏の試みに共通するのは、「多様な組織のあり方や、働き方があってもいい」という考えだ。
そんな若新氏の提唱する「ゆるい就職」は、ネットで賛否両論を巻き起こしている。「週休4日で月収15万円」とのコンセプトには、「ローン完済済みの持家に、親と同居しているなら、いい選択だと思う」とか、「ある目的のために、一時的にこういう働き方をするのはアリ」などの共感が寄せられた。
一方で、一部からは批判もある。ツイッターでは、「若者にとって、口当たりの良い言葉だけを並べて、食い物にする仕組みを作ったようにしか思えない」とか、「コンセプトでは、格好いいこと言ってる感じだけど、結局ただの『派遣』と『フリーター』では」などの声が上がった。また、正社員以外の道を模索する若者がターゲットになっていることを受け、「派遣会社に手伝ってもらう『モラトリアム』は、自分探しをこじらす『ヤバい現実逃避』のように思えるけどなぁ」と懸念する人もいる。議論を呼ぶ「ゆるい就職」、今後の動向に注目が集まっている。(KH)