「就活の勝ち組」の鼻をへし折る 実は「誰でも参加できる」インターンの正体

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正解は「本当の本当に無関係」

   実況:第1回答者、早くも散りました。残念。では、次の第2回答者...あっーと、やはり不正解。続く第3回答者もダメ~!最後の第4回答者になってしまいました。これで不正解なら学生チーム、敗北が決定します。


   学生:北海道根夢路過去大学、偏差値は測定不能、もしくはFランク。


   解説:北海道東側の街にある大学です。あまり耳にしませんが、よくまあ、こんなマニアックな大学、見つけましたね。


   実況:では出題者チーム、どうぞ。


   採用担当:ダウト!


   実況:この瞬間、学生チームの敗北が決定~!それでは、採用担当者チーム、正解はなんだったのでしょうか?


   採用担当:正解は「本当の本当に無関係」、です。


   実況:えー、それはどういうことでしょうか?


   採用担当:大学は掛け値なしにどこでもいいんです。


   実況:いやー、それは建前じゃないですか。それに選考もやっているわけだし。


   解説:その選考が曲者ですね。


   実況:どういうことですか、アスベストさん。


   解説:実は2016年採用、つまり2014年時点での3年生対象のインターンシップ、数が増えすぎて大企業であっても定員割れのインターンシップが続出しているんです。だから大学名も何も実は無関係なんですね。


   採用担当:2015年採用あたりから競合が厳しくて学生集めも大変なんですよ。


   実況:いや、ちょっと待ってください。だったら無理に選考をしなくても先着順でいいんじゃないでしょうか。


   解説:理由は2つ。まず、よっぽどひどい学生を落とすエクスキューズ、言い訳にできるという点です。


   採用担当:うちだと小論文ですが、適当に書いただけ、とか、論理・構成がひどくてほかの学生と一緒にしたらむしろかわいそうだし、うちも手間、という学生は定員割れでも落としています。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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