「労働者泣かせ」の国と、「経営者泣かせ」の国とは
さらに、この祝日に入っていない正月の三が日や中華正月まで休みなので、実際の休日は30日を越えているはずです。
1月は正月で長期休暇。2月は中華正月で長期休暇。4月はカンボジア正月で長期休暇。5月は国王の誕生日で三連休。9月はお盆で長期休暇。11月は水祭りで長期休暇。12月はクリスマスと年末で長期休暇。労働者からしてみるとパラダイスですね。
企業側からすると、さすがにこれではやってられないからか、カンボジアではまだ週休二日になっていないところが多く、土曜日は半日出勤という昭和の制度が続いています。サムライカレーでも、カンボジア正月やお盆以外に関しては出勤という契約にしたり、給料を時給制にしたりと、あの手この手で対応しています。
このように、カンボジアは特別としても、タイ(16日)マレーシア(14日)など、アジアには祝日が多い国が多いです。その中の例外がベトナム。この国はテトと呼ばれるベトナム正月の1週間以外は、祝日が5日しかありません。しかも、5月1日のメーデーを過ぎると、翌年の1月1日まで、祝日は9月2日の独立記念日1日だけ。8か月で1日ですよ!これはなかなかの労働者泣かせの国です。
そして、私が感じる一番の経営者泣かせの国はフィリピン。なにせ、いきなり政府から「2週間後のX月X日は国民の祝日になりました」とかいって、祝日が増えてしまうのです。いろんな計画狂いまくり。だから、物事が期限通りに進まないんですね。
このように、祝日ひとつとってもキャラが立ちまくっているアジア各国。大変ですが、実に面白いのでぜひ皆さん体験してみてください。(森山たつを)