就職に興味を示さない学生 話を聞くと、親が社長・資産持ち...

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「なんとか就職」できたリケジョから初夏にメール

   かと、思うと、

「どこでもいいですぅ~。海外でも全くも・ん・だ・い・ありませ~ん」
「えっ、御両親も同じ意見なの?」
「お父さんは、家に戻って来いって言ってるんですけど~。戻る気ないですし~」

   まあ、昔は「娘は遠くに嫁に行って、息子は家を継ぐ」のが普通だった。今は娘はなかなか嫁に行かなくなったし、息子も大企業の社長ででもなければ家を継がなくなったが、結局、物理的な距離は変わっていないのかもしれない。

   昔、「泣きの○○」なんて噂されているリケジョがいた。研究室ではいつもニコニコ、元気一杯なのだが、ほぼ毎日就職支援課に通って「就職活動がうまくいかない。20社も30社も訪問したが、どこも内定くれな~い」と泣いていたようである。私に泣いている事を知られたくないだろうからと、陰で就職支援課と相談しながら、なんとか彼女の就職を決めることができたときは「ホッ」としたなぁ~

   就職後、しばらくした初夏にその彼女からメールが届いた。

   「初めて上司から褒められて嬉しかった。やりがいを感じている」という主旨の事が綴られていた。上司はベテランの方なのだろう、彼女の性格をよ~く把握していらっしゃる。まあ、就職して「3か月」たって初めて褒められたのが気にはなるが......ひょっとして、「いわゆる3か月の壁」を越えさせるために褒めてみたとか?裏読みのしすぎかしらん。(プロフェッサーXYZ)

プロフェッサーXYZ(えっくすわいじぃー)

国立大学を卒業し大学院修了後、助手として勤務。現在は東日本の私立大学の教授であり、フラスコを持ったリケジョの研究指導をしたり、シュレディンガー方程式に頭を悩ませる男子学生の教育を行ったりしている。受験戦争世代と言われた時代から、バブル世代、ゆとり世代、そして、ゆとりは終わった?という現代まで様々な教育・研究現場を肌で体験している。大学教育のみならず初等~高等教育の現場とかかわりを持ち、日々「良い教育は?」の答えを模索し続けている。ちなみにカクテル好きというわけではない、下戸である。また、「猫」も飼っていない。
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