「入社3年で転職したいが...」にズバリ回答 即実行すべき人と、留まるべき人の違い

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   入社3年めというと、まさに最初の転職のタイミングがやってくるといっても過言ではないだろう。3年めの転職相談というのが実に多い。

   3年めで転職してキャリアになるだろうか?

   この質問は、ほんとうに何度も聞いた。これには、じつは明確な答えがあるので、有用かとおもい共有しておこう。

   3年めの転職には2つのパターンがあるということだ。

   ひとつは、キャリアアップ、もうひとつは、キャリアチェンジだ。

キャリアアップとキャリアチェンジ

そろそろ転職を考えるべきかな~
そろそろ転職を考えるべきかな~

   キャリアアップというのは、要するに給与なりポジションなりをあげる転職のことだ。基本的に転職先は同業界で、よりよい待遇を目指す。プロのスポーツ選手のたとえでいうと、フリーエージェントになって、年俸をあげようという考えだ。

   もし、その業界で上をめざしたいなら、3年で転職しないほうがいい。今の職場でかなりの実績をつくるべきだ。何かの実績をこしらえて、それなりに専門性があると思われるレベルになるには、最低でも6、7年、10年くらい必要なこともある。石の上に3年とはいうが、業界内で認められるような実績をつくるには3年では足りない。

   3年でやめても、次につながらない。物にならない、というのはこういう視点でみているからだ。だから、10年くらいで、誰もが認める実績をつくって、30代の前半で、より大きなチャレンジができるところに転職するというのが良い、と判断するわけだ。

   この考え方は非常にまっとうであり、こういうことができれば、その人のキャリアは華々しいものになるだろう。

   一方で、その仕事が向いてなかったりして、成果がでないことに気づいた場合。もしくは仕事が好きでなく、打ち込めない場合。そういう場合は、10年いても実績をつくるに至れないだろう。スポーツ選手の場合は、フリーエージェントの対象になる成績をのこせず、二軍でくすぶるということになる。こうなってしまうと、30代の転職の前提となる「実績」がないという事態におちいる。キャリアチェンジを考えるべきだ。

   こういう場合は、一刻も早く転職活動をしろ、というのが結論になる。

   仮に浪人や留年などをして大学院をでていれば、新卒で3年をすごすと、28歳くらいになっている。30代の半ばまであと7年程度しかない。その間に、なんらかの実績を作らないといけないのだ。となると、向いてなかったり、成果のでなかったりする仕事を「石の上にも3年」とばかりに悠長にやっている暇はない。

   ダメだとおもったら、1年目でも転職活動すべきである。

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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