「単なる自信過剰」との違いは?
成功するために必要なのは「根拠のない自信」に加え、「負けず嫌いであること」という記事もある。ブログメディア「ライフハッカー」による、『世界を変えるITクリエイターの力』(武井信也著、幻冬舎)の書評(2013年11月21日配信)では、ほとんどの起業家が、「かなりの負けず嫌い」だと指摘。ビジネスで成功するということは、「競争に勝ち続けること」にほかならない。「自分は勝てる!」という、確かな自信は、仕事にもプラスになるのだろう。「勝てない相手はいない」と信じることで、実際に勝利を手に入れた錦織選手の姿も重なる。
だが、実力がそれほどでもないのに、根拠のない自信をもっている人は、単なる「自信過剰」になってしまう恐れもある。ティネクト株式会社の代表取締役、安達裕哉氏は、2014年7月27日、ハフィントンポスト日本版に寄せたコラムで、「実績を作っていない、努力をしていないのに、自信だけはある」人が多いと指摘。そういう「根拠のない自信に溢れている人」は、周りがいくら諭しても変わらないという。
勝つために「根拠のない自信」を持つことは大切だが、それが評価されるのはあくまで、実際に「勝った人」だけ、ということかもしれない。ツイッターでは、錦織選手の「勝てない相手はいない」発言に対し、「錦織が言うから説得力がある言葉だよね」などの冷静なコメントも見られた。(KH)