「スタッフレベルの仕事でOK!」の人を待つ悲惨 仕事はどんどん奪われていく

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自分の置かれた環境でベストを尽くすしかない

   そして、一生スタッフレベルでOK!という人にはもう一つ問題があります。それは、日本国内でスタッフレベルの仕事をしている人の給料はこれからかなりの高確率で下がっていくことです。途上国の労働者や機械ができる仕事はどんどん奪われて賃金が下がっていることは本連載でも何度も指摘しているとおりです。

   さらに、高齢化により税金や社会保障の額も上がるので、生活レベルはどんどん下がっていきます。昨日と同じ仕事をしていたら貧しくなっていくのが21世紀の日本。さあ、どうしますか?という問題なわけです。

   このような現実をみるにつけ「昨日と同じ事をしているだけで給料が上がっていく、高度成長期に生きている人たちはうらやましいなあ」と思うわけですが、とはいえ、20世紀の日本の中流家庭よりも2014年のカンボジアの中流家庭に生まれたかったかというと、教育レベルや医療レベルを考えると、日本に生まれてラッキーと思ってしまいます。

   結局の所、自分の置かれた環境でベストを尽くすしかないわけで、元々高いところから始まる下りエスカレーターに乗っている我々は、このアドバイスの通り、全力疾走で登っていくのがいいんじゃないかと思うわけです。(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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