ゼミ旅行の計画立案者が集合時間に来ない… その驚きの理由とは

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   夏!も過ぎ去り、海だ山だ花火だ!!、と楽しかったなぁ~…朝目覚めたら夏休み初日にタイムスリップしていないかなぁ~とSF映画の主人公並みの夢想をしてしまう9月である。

   小学生も、社会人も夏バテの体と頭脳に鞭打ってシルバーウィークを目指して動き始めている…しかぁ~し、大学生は9月になってもシルバーウィークぐらいまで夏休みである。季節外れの夏休みが取れるのは、芸能人と大学生の特権かしらん。さすがに研究室に所属している4年生になると9月には卒業研究を再開している。幸い就職活動も一段落したしね。大学院入試や公務員試験が残念な結果に終わった学生もいるけど、今年はなんとかなるでしょう、多分。

場所をかえて勉強をするのも気分転換で良いでしょう

彼女、まだ来ないね…
彼女、まだ来ないね…

   講義が無い季節と言うことで、この時期にはゼミ合宿とか研究合宿という「名目」で研究室を挙げて皆で旅行…じゃなく勉強会に旅立つのが定番である。8月と違って9月に入ると宿も交通費も安くなるし、特権の有効活用である。ん、目的は?って、場所をかえて勉強をするのも気分転換で良いでしょう。タイミングが合えばOBやOGを訪ねて社会科見学なんてのも組み込んだりするし。

   学生が主体となってゼミ合宿の計画を立てる場合が多い。まあ、先生に立てさせたら本気で勉強会の予定を組みそうだしな。でも「アミューズメントパーク」横のホテルで缶詰状態でずーっと勉強会なんて「計画」を立てている研究室があったりするけど、かえってストレスが溜まるんじゃないか…、まあ、あくまでも計画だしね。皆、優秀だから勉強がもの凄ーくはかどって1日自由時間が出来たりして。

計画を立てるのは好きらしいっすけど、実際いくのは…

「先生、今度のゼミ旅行は名古屋に行こうと思いま~す。まず、朝6時30分に駅に集合して、7時10分発の…」

   ニコニコと笑いながら合宿の計画を話してくれるリケジョ。研修室の机に座って、旅行雑誌やネットで電車やバスの時刻、名所なんてのを楽しそうに調べている。後日、彼女から数ページにもなる旅程表を頂いた。分刻みで詳細に旅程が組んであり、昼食を食べる場所やそこのお勧め料理なんてのも書き込んである。素晴らしい。これは卒業論文も期待できるかもしれない。

   で、合宿出発の朝、なかなか彼女が来ない。しばらくして、もう一人のゼミ合宿担当のリケダンが

「じゃあ、みんな揃ったし出発しま~す」

なんて言うので、

「えっ、○○さんは?まだ来てないよ?」
「あっ、○○っすか。旅行嫌いらしいすっよ。これ別に強制じゃないっすよね」
「ま、まぁ、そうだけど。でも、あんなに楽しそうに計画立ててたじゃない?」
「旅行の計画を立てるのは好きらしいっすけど、実際いくのは嫌いらしいっすよ。『家族旅行も一人留守番してる』って言ってたっすよ」

   …なるほど、将来は大学で学んだ専門をかけ離れてツアコンなんて最適なんじゃ、と思ったけど旅行嫌いじゃ無理だな。2次元に恋するリケジョの一種ということかな。(プロフェッサーXYZ)

プロフェッサーXYZ(えっくすわいじぃー)

国立大学を卒業し大学院修了後、助手として勤務。現在は東日本の私立大学の教授であり、フラスコを持ったリケジョの研究指導をしたり、シュレディンガー方程式に頭を悩ませる男子学生の教育を行ったりしている。受験戦争世代と言われた時代から、バブル世代、ゆとり世代、そして、ゆとりは終わった?という現代まで様々な教育・研究現場を肌で体験している。大学教育のみならず初等~高等教育の現場とかかわりを持ち、日々「良い教育は?」の答えを模索し続けている。ちなみにカクテル好きというわけではない、下戸である。また、「猫」も飼っていない。
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