計画を立てるのは好きらしいっすけど、実際いくのは…
「先生、今度のゼミ旅行は名古屋に行こうと思いま~す。まず、朝6時30分に駅に集合して、7時10分発の…」
ニコニコと笑いながら合宿の計画を話してくれるリケジョ。研修室の机に座って、旅行雑誌やネットで電車やバスの時刻、名所なんてのを楽しそうに調べている。後日、彼女から数ページにもなる旅程表を頂いた。分刻みで詳細に旅程が組んであり、昼食を食べる場所やそこのお勧め料理なんてのも書き込んである。素晴らしい。これは卒業論文も期待できるかもしれない。
で、合宿出発の朝、なかなか彼女が来ない。しばらくして、もう一人のゼミ合宿担当のリケダンが
「じゃあ、みんな揃ったし出発しま~す」
なんて言うので、
「えっ、○○さんは?まだ来てないよ?」
「あっ、○○っすか。旅行嫌いらしいすっよ。これ別に強制じゃないっすよね」
「ま、まぁ、そうだけど。でも、あんなに楽しそうに計画立ててたじゃない?」
「旅行の計画を立てるのは好きらしいっすけど、実際いくのは嫌いらしいっすよ。『家族旅行も一人留守番してる』って言ってたっすよ」
…なるほど、将来は大学で学んだ専門をかけ離れてツアコンなんて最適なんじゃ、と思ったけど旅行嫌いじゃ無理だな。2次元に恋するリケジョの一種ということかな。(プロフェッサーXYZ)