「広報」における「守り」
――「自衛隊のいいところを売り込む『攻め』の部分を担当するのが広報班なら、報道班は危機管理的なマスコミ対応を担当する『守り』の部門。攻守が一体となって初めて広報室が機能するわけだけど、守備がしっかりしてないと攻めには打って出られないだろう?」――
これは、緊急記者会見を想定したメディアトレーニングに初めて予算を使った時の鷺坂広報室長の言葉。相次ぐ企業不祥事を背景に、大手企業ではメディアトレーニングを実施しているところが多い。事実確認、対応策、原因究明、再発防止策の基本項目をはじめ、説明の仕方、スーツやネクタイの色、お辞儀の角度などを徹底的にチェックして万が一に備える。中小企業におけるメディアトレーニングは実施されていないに等しい状態だが、不祥事が発生すれば企業の存立をも危うくするだけに、コンプライアンス(法令順守)、内部統制システムとあわせて考えておきたいテーマだ。経営を構成する基盤は人、モノ、カネ、情報なのだから、情報戦略のかなめとなる広報セクションに対する認識を深め、一定のコストをかけるべきではないだろうか。(管野吉信)