富士ゼロックスがシリーズで展開している「四次元ポケットPROJECT」の第2弾が公開された。「22世紀の世界から持ってきた」ドラえもんの「ひみつ道具」を、現代の中小企業が21世紀の技術を結集し実現しようとする取り組みで、富士ゼロックスは企業間の連携を支援するソフトを提供している。
第1弾の「セルフ将棋」に続いて今回、実現されたのは「望遠メガフォン」。単行本の第16巻第5話に登場した、望遠鏡のスコープで照準を合わせてしゃべると、遠く離れた相手の耳元で囁くように声が届く道具である。
相手との距離を計測し、自動でボリュームを調整
メガフォンは手持ちサイズで重量は1.8キログラム。動力源は単4電池18本で、連続稼働時間は1時間半?2時間程度。製作でこだわったポイントは、相手との距離を計測し自動でボリュームを調整できるレーザー距離計を導入したことや、メガフォン筐体のベースとなるパーツをスピーディーに開発するために3Dプリンターを活用したことなど。
富士ゼロックスは、学校で気になる男子に、ピアノの発表会で緊張するわが子に、草野球でバッターボックスに立つお父さんに、オフィスでこっそり同僚に話しかけるといった利用シーンを映像で紹介している。
今回のプロジェクトに参画したのは6社で、板金パーツ、筐体、回路、スピーカーの製造、メッキ加工、デザイン、設計、実装などを役割分担。それぞれの拠点は東京、神奈川、京都、岐阜、福井と全国に点在していたが、完成させるまで一度も直接対面することはなかったという。
ちなみに第1弾では、各企業の担当者が会ってやりとりする場面もあったので、前回とはまた違った富士ゼロックスのソフトの利点を訴求できたことになる。
第2弾の広告は、2014年8月19日から、テレビCM、新聞広告、富士ゼロックス公式HP、YouTubeなどで展開。特設サイトでは、テレビCMを公開しているほか、望遠メガフォンの解説やプロジェクト体制、それを支えた富士ゼロックスのソフトが紹介されている。
第3弾も進行中とのこと。次回はどんな道具が飛び出すか。(岡徳之)