日本の会社員「生産性が低い」ワケ 「自分にしかできない仕事」という思い込みも一因?

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仕事をひとりで抱え込んでしまう

   社員が減らされた職場では、後輩をじっくり育てる余裕がない。教える時間がないから、多くの先輩たちは「自分でやった方が早い」となってしまい、若手のスキルは伸び悩む。「スキルがない若手には任せられない」と、中堅層はさらに仕事を抱え込み、学びのチャンスがない若手は、効率的な仕事の方法が分からず、結局みんなでダラダラ残業。そんな悪循環が、職場の「生産性」を落としている可能性もある。

   このように、一部の社員が仕事を抱え込むことのリスクを指摘する人もいる。「脱社畜ブログ」を運営する日野瑛太郎氏のコラム、「『自分でやったほうが早い』でチームは滅ぶ」(2014年8月12日配信)によると、仕事は積極的に他人に任せた方が、チームのためになるという。他人に初めての仕事を委ねるのは、時間もかかるし、面倒だ。それでもチーム内に「自分と同じ仕事ができる人」を増やすことは、長期的にみれば全体の経験値を上げることにつながる。さらに、「自分でやった方が」と仕事を抱え込んでいては、「今後も同じような仕事を全部自分でやらなければならない」リスクも背負うことになる。

   考えてみれば本来、「その人にしかできない仕事」というのは、そこまで多くないはずだ。それを「自分がいないとダメだから」と思い込むのは、強すぎる責任感か、もしくは単に教えるのが面倒、というネガティブな理由からかもしれない。効率的な「仕事のシェア」が、職場の生産性向上につながる可能性は大きい。(KH)

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