会議の様子は企業文化の象徴 「意見が出ない」は危険信号

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中立な進行役である会議ファシリテーターの存在が重要

「意見が出ない会議の会社はたいてい何らかの理由により社内活性化に問題ありですし、いい話ばかりが報告されて悪い話が出ない会議の会社は隠ぺい体質を疑う懸念があります。会議というのはその組織の文化を象徴する存在ですから、本当に重要なのです」

   これは私が会議運営セミナーなどでも話す内容なのですが、Tさんはこの話に反応しました。

「なるほど、では会議がなくなった会社というのは、意思疎通が希薄になって会社存続の危機を内包していると言ってもいいかもしれませんね。そこですね、社長の説得ポイントは。あとはいかに活発に意見が出される会議へ活性化させるか。そこを解決しない限り元の木阿弥になってしまうし、社長も前のままの会議ならいらんと言うでしょうからね…」

   間髪入れずに私が言いました。

「それこそ、社長後見人たるTさんの出番ですよ」

   有意義で活性化された会議を運営するためには、中立な進行役である会議ファシリテーターの存在が重要です。恐らく今までの会議は、事務的な進行役はいたとしても実質、社長がイニシアチブを握るワンマン会議で、参加者も最後は社長の一存ですべて決まるのだから何を言っても仕方ない、と沈黙せざるを得なかったのではないかと。Tさんのような、外様の第三者はこのような組織を活性化させる会議ファシリテーターにはうってつけなのです。

   ファシリテーター役を指名した私の話に自信なさげだったTさんには、社長の説得と並行してファシリテーター研修の類への参加をおすすめしました。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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