「wifiない」よりはるかに致命的なダメージ
そして、次の問題が大きい。
ベトナムでは、禁煙や分煙の飲食店などみたことないが、窓は開けっ放しで天井も4メートルくらいあるような場所なので、ほとんど屋外である。隣でタバコをすっている人もみかけるが、タバコの臭いは気にならない。空気が還流していて、急速にタバコの煙を薄めているからだ。
日本の建物は、高度に密閉されている素晴らしい建築物であるが、それがアダとなって、たちまち匂いがこもってしまう。
たとえその飲食店のなかで1人しかタバコを吸っていなくても、その1人のタバコの臭いが店中に充満してしまうのだ。
これは、分煙の店の酷さを知っていると身にしみる。先日、分煙と書いてあるファミレスに入ったが、とくに仕切りがされているわけでもないので、タバコの臭いがそのままやってくる。禁煙席にいるのに、食事をおえてみれば、シャツが臭くなってしまっていた。
分煙の喫茶店の場合は、ガラス戸で仕切られているにもかかわらず、開閉時に匂いが立ち込める。人の出入りも多いため、1、2分に一度くらいは開閉があるので、それだけでもう匂いが充満してしまう。
日本の飲食店はタバコ臭い。
これはwifiがないとかそういうことよりもはるかに致命的なダメージだろう。
タバコに対する寛容な姿勢は、オリンピックのイメージとも全く合わない。
2020年までまだしばらくあるので、早急に、公共の室内ではビル・飲食店問わずに完全禁煙とする条例を作るべきだ。(大石哲之)