私がこの原稿を書いているのは、2014年8月3日。成田からカンボジア・プノンペンに行く飛行機の中です。7月27日に、在住するフィリピン・セブから東京に来たわけですが、この約1週間の滞在で感じた事は「東京、暑すぎる」ということです。実際、成田空港の温度計は36.6度をさしていました。
ニュースなどにも出ることですが、7月後半から9月前半の東京の気温は東南アジアよりも暑いです。湿度も高いし、ビルが多くて風が抜けない、アスファルトからの照り返しもキツイといった感じで、気温以上に不快で、本気で外に出るのが嫌になります。
8月上旬のフィリピン・セブ、屋外プールには寒くてはいる気がしないレベル
ただ、東京の夏が世界で一番不快かというとそんなこともありません。インド・ニューデリーの夏なんかは、口から息を吸い込むと肺が熱くなるような暑さですし、エジプト・カイロなどは外気温にエアコンが勝てず、30度以下の温度を確保するのが難しいほどです。
そして、東南アジアの夏も、東京に負けず劣らず暑いです。ただ、東南アジアの多くの地域では一番熱いのは4-5月くらいなのです。
例えば、8月上旬のフィリピン・セブは、雨季の始まりで気温は比較的低く25度くらいが平均です。体感的にいうと、2日に1度はエアコンを入れずに日中を過ごせる、屋外プールには寒くてはいる気がしないレベルです。
この状態から日本に移動すると、より一層暑さが身にしみ、「東京、最低」という感情が芽生えてきますが、逆にセブが暑い5月に東京に移動すると、「東京、最高」となるわけです。
この感覚は、海外で働く事に関しても同じことが言えます。
日本から海外に転職すると、いいこともあるし、悪いこともあります。
外国人と仕事をする能力を身につけられるとか、マネージャ職に就きやすいといったメリットもあれば、駐在員と比べて給料が安い(日本で働いていたときと比べる場合は、人によって違いますが)、快適な日本的生活が恋しくなるとか、終身雇用がないとかのデメリットもあるわけです。