スウェーデンのスポーツジム「Nordic Wellness」が、会員の定着を図るためにあるスマートフォンアプリを開発した。スマートフォンアプリ「Drops」では、ジムに来訪したり、設定された運動のマイルストーンを達成したりするたびに、Drops という運動量を表す独自の数値が加算されていく。90分のウォーキングで100 Drops、60分のヨガで100 Dropsといった具合だ。
Drops が一定量貯まると、ユーザーはジムで販売されている商品や提供されているサービスの割引などが受けられる特典を得らえる。2000 Drops でプロテインシェイクの割引が、このほかタオルやバッグなども対象商品。2014年7月にアプリを導入して以来、これまでに1万8000回以上ダウンロードされ、全ユーザーで5000万以上のDropsが貯められたという。ちなみに、1回のジム来訪につき100 Drops が加算されるので50万回分の来訪に相当する。
ジム通いを続けるのは意外と大変で…
読者の皆さんはジムに通っているだろうか。通っている人もそうでないひとも心当たりがあると思うが、ジムというのは通い始めることもさることながら、途中で退会せずに継続するのは非常に難しい。仕事が忙しく時間が取れない、飽きてしまったなど辞める理由(言い訳?)はいくらでもある。
ゆえに、このアプリのようなゲーミフィケーション(ゲーム的な要素を施策に織り交ぜること)の仕掛けは、会員のジム通いに対するやる気を少しでも高めたり思い出させたりしてくれるから、ジムと相性が良いのかもしれない。
加えて、アプリをダウンロードしてもらうことで、たとえジムにいないときときでも会員とコミュニケーションを図ることができる、ひとつのチャネルを作り出すことができる。ただ、アプリを作ればよいということではない。アプリを通じた体験が、会員の言い訳を超えられるかが肝である。(岡徳之)