ビジネスパーソン人生の今後を握る 「行動評価」のポイントとは

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   筆者が複数の人事担当者に聞いた話では、大手を中心とする日本の会社のほとんどの人事考課は、(1)目標管理制度(2)行動評価の二本立てだ。

   (1)はご存じ、社員一人一人が職務目標を掲げてそれを遂行し、その達成具合を上司が定量的、定性的に判断するものだ。

   では、(2)の行動評価とは!?

目標管理の評価は賞与に反映し、給与と昇進・昇格は…

問われる「行動」とは…
問われる「行動」とは…

   「その会社の持つバリュー(価値観)やビジョンに則って行動しているかを、判断するものです」(人事コンサルタント)

   多くの会社には、「チャレンジ」だとか「スピード」、「社会貢献」などといった、ビジョン(バリュー)を掲げているはずだ。

   その一つ一つについて、チャレンジならチャレンジで、何をもってしてチャレンジ精神旺盛と判断するか、「行動観察尺度(Behavioral Observation Scales BOS)」が定義づけられ、その項目に一つ一つに評価者が点数を付けていく。

   そして、この「行動評価」こそ、ビジネスパーソン人生の今後を握る重要な評価だと、多くの人事担当者が口を揃えるのだ。

   なぜか?

「目標管理制度など業績評価だけで評価するのは、不公平だからですよ。たとえば、営業の場合。たまたま羽振りのいいクライアント担当になった人は評価がよくて、たまたまジリ貧のクライアントにあたってしまった人は評価が低いなんて、あまりに運に左右され過ぎです」

   ましてや、最近は「過去3~4年の間、一度でも上位20%以内の評価から外れると、マネージャー昇進させない」(大手IT人事)ような企業も増えている。

   そこで、最近は「目標管理の評価は賞与に反映し、給与と昇進・昇格は行動評価で決める企業がほとんど」(前出大手IT人事)なのだ。

   では、昇進・昇格を決める、「行動評価」は、どのようにすれば、上がるのか?(以下次号、佐藤留美)

佐藤 留美(さとう・るみ)
ライター。企画編集事務所「ブックシェルフ」(2005年設立)代表。1973年東京生まれ。青山学院大学文学部教育学科卒。出版社、人材関連会社勤務を経て、現職。著書に、『資格を取ると貧乏になります』(新潮新書)、『人事が拾う履歴書、聞く面接』(扶桑社)、『凄母』(東洋経済新報社)、『なぜ、勉強しても出世できないのか?』(ソフトバンク新書)、『結婚難民』(小学館101新書)などがある。
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