学生の「仮想会社」が崩壊寸前に! その時、「本音のぶつけ合い」から「前進」が生まれた

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大事なのは、直接顔を合わせて話すこと

「他のグループに行きたい」
「話がまとまらない」
「集まろうとしても集まらない」

   こういうことを言っていました。

   実際の会社でも起きていることと同じことを体験しています。

   そこで、このグループだけ別の教室に行ってお互いに本音を言い合ってもらいました。

   すると、しばらくしてから戻ってきた時には「頑張っていこう」という感じになっていたのです。

   まだ完全にわだかまりが無くなったわけではないと思いますが、一歩前進しました。

   言いたいことや思っていることを言わずに上辺で仲良く見せかけているというのではなく、本当のコミュニケーションとはこういうことだということを体感したのではないでしょうか。

   便利になった現代では、連絡手段がたくさんあります。携帯電話、メール、LINE、Facebook、Skypeなどは、人と会わずに連絡を取ることができるし、嫌な人には連絡をしなくていいですよね。それは楽だと思いますが、コミュニケーションで大事なのは、直接顔を合わせて話すことです。今の若い人はITツールを使うことに長けていますが、それがコミュニケーション力を低下させている理由の1つでしょう。

   会社に行ったら自分と合わない人、嫌な人とも一緒に仕事をしなければならず、選り好みをすることはできません。「自分が苦手な人とも接していく」ということを学生の段階から経験しておくのは必要なことだ、とあらためて感じています。(野崎大輔)

野崎大輔(のざき・だいすけ)

大学卒業後に無職、離職を繰り返し社労士として独立し、企業の労使トラブルの解決に奔走する。2013 年7 月に自律型人材育成専門コンサルティングを行うデストロイ・ジャパン株式会社の創業メンバーに加わり、専務取締役に就任。社員が自発的に行動する組織作りに注力している。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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