上司が思わず「査定に手心」 部下の「こんな一言」が評価を上げる

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上司の「言質を取る」意味でも有効

   先のA氏も

「お気に入りの部下には、最初から高い基礎点を与え、そうではない部下には低い基礎点を与える。あるいは、最初から部下の順位を『田中君、佐藤君、伊藤君、山田君の順だな』といった具合に、あらかじめ心の中で決めてしまうことはある」

と、「主観が入る」ことを認める。

   よって、日頃から上司である自分とのコミュニケーションが密で、「相談に乗って貰えませんか?」だとか、「どうすればA評価が取れますか?」なんて聞いてくる部下の査定に手心を加えてしまうことは大いにあるのだ。

   さらに、「どうやったらA評価が取れますか?」作戦は、上司の「言質を取る」意味でも有効だ。

「そこで、上司が何かしらのアドバイスをして、部下がその通りにやったとする。それでもA評価が取れなかったら、『僕、言われた通りにやりましたよね?』と、言うことができます。上司からしたら、そう言われてしまったら、何も言い返すことができません」

   仕事への熱意をアピールすると同時に、上司の言質を取ることで、絶対に評価を下げさせない――。二重の効果があるのだ。(佐藤留美)

佐藤 留美(さとう・るみ)
ライター。企画編集事務所「ブックシェルフ」(2005年設立)代表。1973年東京生まれ。青山学院大学文学部教育学科卒。出版社、人材関連会社勤務を経て、現職。著書に、『資格を取ると貧乏になります』(新潮新書)、『人事が拾う履歴書、聞く面接』(扶桑社)、『凄母』(東洋経済新報社)、『なぜ、勉強しても出世できないのか?』(ソフトバンク新書)、『結婚難民』(小学館101新書)などがある。
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