目標を達成したのに、まさかのB評価――。
そんな時は、人事考課結果伝達の場で、ハッキリ異を唱えたほうがいいと、人事コンサルタントで作家の城繁幸氏は言う。
といっても、「納得いきません」なんて感情剥き出しに怒りをぶつけるのはご法度だ。
「では、どうすればA評価になれるのでしょうか?」
だとか
「どのように行動を改善すれば、より組織に貢献できるでしょうか?」
といった物言いで、上司にアドバイスを請うのが王道だ。
「どうすれば達成できそうか、御相談に乗って頂けませんか?」
大手ソフトウェア会社の営業課長A氏によると、より上級者になると「査定期間中に、『私は今期の目標は未達なのですが、どうすれば達成できそうか、御相談に乗って頂けませんか?』と聞いてくる」と言う。
「こういう部下は、目標の達成意欲が高い、ロイヤリティが高いと感じ、どうしても憎からず思えてしまいます」(A氏)
そして、査定する時、つい「あれだけ仕事熱心な彼は、トップ営業マンの次点くらいの査定はあげたいな…と思ってしまう」と白状する。
人事評価は人がするもの。
一次評価者、二次評価者を分ける。同じ予算を共有する隣の部署との「評価会議」で決定する。360度評価を導入する、などの工夫で公平性を担保しているが、それでも人が人を判断する以上、主観が入る側面は否めない。