学生時代に出産を「すませる」女子も
大学在学中、先輩との間に子供ができたY美さんは、「勢いで産んだ」と語ります。出産のために1年休学し、図書館司書の資格を取って卒業。今はサラリーマンの夫と暮らしながら、司書として働いています。Y美さんは、「仕事が命」というタイプではありません。ただ、「仕事か子供か」という二者択一はなかったといいます。家庭と仕事の両立は大変ですが、共働きで「平等な関係が自分には合っている」と言うのです。
20代前半からの「両立ライフ」は大変ですが、子供の成長やパートナーがいる安心感など、喜びも大きいでしょう。ユニ・チャームの「30歳まで入社待ちます」制度のように、ライフコースが定まってからキャリアも積めるというメリットもあります。ただ、もちろんリスクがないわけではありません。2005年の「国民生活白書」によると、20代前半で結婚する人の「できちゃった結婚」率は6割ですが、その世代の離婚率は4割と平均より高めです。「早婚」するなら、資格を取っておくなどして「シングルマザーになっても仕事を続ける」覚悟が必要、との見方もあるでしょう。
独身生活を楽しむ友人たちを見て、「仕事と育児に奔走する自分は……」と落ち込むこともあるかもしれません。勝間和代さんの「早婚の勧め」には、読者から賛成意見も寄せられた一方、「個人の問題だ」「結婚・出産と仕事の両立は(今の日本では)現実的ではない」との反対意見も目につきました。仕事もキャリアも諦めない「早婚女子」は、こうした日本の現状を打破する先駆けとなるでしょうか。(北条かや)