もっと短い労働時間で暮らせるはずなのに… 「邪魔」をしている正体とは

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労働からの開放

   3つめのポイントは、労働からの開放だ。

   これがまさに、グーグル創業者や、ニートのphaさんがやっていることだ。生産性が高く、短時間にお金を稼げるひとは、食料や白物家電を買うのにさほど働かなくてすむ。

   phaさんはブログや原稿料で食べているというが、彼がそれに朝から晩までつきっきりなわけではなく、せいぜい1週間に数時間を使っているだけだろう。

   仮に週4時間(月16時間)を使っていて、彼の収入が月8万円だとすると、フルタイム(1日8時間×20日程度、160時間)で働いたら単純計算で月80万円ということになる。

   つまり、彼の所得水準は高い。高付加価値な仕事をしているのである。所得水準が高いからこそ、わずかな時間に仕事をするだけで、安くなった生活費をまかなえるだけの収入が手に入ってしまう。しかも、ブログや原稿は好きで書いているのだから、「労働」という感覚はないのかもしれない。

   google創業者も、人間は高付加価値な仕事だけをすればよいと言っている。低付加価値な仕事は、機械が代替してくれる。

「仕事がないなら仕事をする必要はない。アートやエンターテイメントを楽しみ、生み出すことがこれからさらに重要になるのではないか」

   まとめると、

・レントを排除し、衣食住が安く手に入るようにする
・高付加価値な仕事をし、所得水準を高め、短時間で衣食住を満たすお金が手に入る状況にする
・労働ではなく好きなことで稼ぐ。

働かないでもいい未来のためには、この3点が必要だ。(大石哲之)

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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