バブル期の「オヤジギャル」は良かった?
冷蔵庫には常に缶ビール、一人で晩酌が当たり前。たまに同僚と「仕事帰りにちょっと一杯」のつもりが、飲み過ぎて千鳥足で帰宅。翌朝は栄養ドリンクを飲んで何とか出社。こうしたライフスタイルの女性たちは、1990年の流行語「オヤジギャル」を彷彿とさせます。おじさんと同じような行動をとる若いOLを表現したこの言葉、当の女性たちに大受けしたそうです。男女雇用機会均等法ができ、女性の社会進出ムードが高まっていたバブル時代。「オヤジギャル」は、若いOLが「オヤジっぽくてもいいじゃん!でもあくまで私はギャルよ!」と、良い意味で開き直るための言葉だったのでしょうか。
とはいえ2010年代の今、男性並みに仕事をこなす女性が増加し、少なからずお酒に依存する例も増えていることを考えると、複雑な気持ちになります。仕事に加え、結婚や出産など女性としての人生も充実させなければ、というプレッシャーや不安から、お酒に依存していく現代女性たち。「仕事帰りにガード下で一杯」を物珍しそうに楽しむ「オヤジギャル」の時代は、まだまだ「お気楽」だったのかもしれません。(北条かや)