やるべきことをやって自分の実力を高めておく
職場の人間関係の苦しみから脱却したいのであれば、人間関係が円滑になる会話術といったテクニックを学ぶ前に、まずは自分の与えられた職務で成果を出すことが優先です。
管理職研修などで参加者の声を聞いていると、「部下が仕事もまともにできないくせに、要望だけは一人前なんだ」ということも聞きます。
そういうことを言う人の良し悪しは別として、一般的に考えてやるべきことをやっていないのに要望や愚痴を言っても、聞く耳を持ってくれないでしょう。
なんだかんだ言っても、ドラマの中では半沢直樹は仕事ができる人で成果を出していたから良かったのであって、もし彼が仕事ができなかったら部下もついてこないし、問題児ということで早い段階で出向させられたと思います。
やるべきことをやって自分の実力を高めたうえで、「もうここでは我慢できない」と思ったら転職すればいいのです。景気が良かろうが悪かろうが、会社は優秀な人材を常に欲しがっています。「今の会社を辞めたら自分は行くところがない」という追い詰められ感によって逃げ場を失ってしまうことが、ストレスにもなるのではないでしょうか。
最後に確認しておくと、私が「半沢直樹になってはならない」というのは、やるべきこともやっていないのに上司をやりこめるとか会社に不平不満をぶつけるということをしない方がいいという意味です。(野崎大輔)